初級編では、一眼レフカメラと普通の望遠ズームレンズ(F値4〜6の望遠レンズ)を使ってミニバス・バスケの撮影をする方法を書いています。ミニバス以外にも応用できると思いますので、参考になればうれしいです。
普通の望遠レンズを使ったミニバス・バスケ撮影の設定方法のまとめはこちらの記事に書いていますので、よかったらこちらの記事も読んでみてください。
この記事では、カメラの設定の中でも一番大切な「撮影モード」について詳しく解説していきます。
運動会やスポーツを撮る際はカメラのスポーツモードを使う人が多いのではないでしょうか?私もそうでした。
スポーツモードとは、カメラが自動的に動く被写体を撮りやすい設定にしてくれるという便利な機能です。でも、このスポーツモード、体育館などの暗所には弱いようです*1。
バスケのように動く被写体を撮影する場合は、適切なシャッタースピードに設定することが何よりも大事です。適切なシャッタースピードになっていないと、こんな感じでブレた写真になってしまいます。
ということで、バスケ撮影ではシャッタースピード優先にするのがおすすめ。シャッタースピード優先と聞くと、なんだか難しそうな気がしちゃいますよね。でも、バスケの撮影をしていれば、あっという間に理解できるようになります。まずはやってみましょう!
シャッタースピード優先とは?
前の記事で書いたとおり写真はこの法則でできています。
シャッタースピード (カメラが光を取り込む時間)× F値(レンズが光を通す道の大きさ)+ ISO(足りない明るさを補うカメラの力)
シャッタースピード優先モードは、シャッタースピードだけは自分で決めて、F値とISOはカメラが自動で決めてくれるモードです。
F値って何?シャッタースピードって何?という方は、まずはこちらの記事を読んでみてください^^
撮影モードを設定する
カメラによって違うのですが、カメラの上部にこんな感じのダイヤルがついていると思います。Nikonとソニーの場合はS、Canonの場合はTvがシャッタースピード優先モードです。
カメラの設定を変更すると、いつもの設定に戻せなくなりそうで怖い・・・って思いませんか?大丈夫です。ダイヤルをいつもの位置(AUTOとかSCENEとか)に戻すだけ!安心してSモードにしてみてください。
シャッタースピードを設定する
シャッタースピードを変更します。これがまた初心者にはハードルが高い(汗)ボタンとダイヤル多すぎですよね。
まずは、今の設定を確認します。
背面液晶にシャッタースピードとF値が比較的大きな文字で表示されているはずです。Googleの画像検索でいろいろ見てみましたが、どうやらシャッタースピードが左、F値が右に表示されてるみたい。業界標準なのかな?
F値はF5.6のように「F」がついているので見つけやすいと思います。で、F値の左隣にある数値がシャッタースピードであることが多そうです。
↓の画像だと、1/800となっているのがシャッタースピードです。
次に、シャッタースピードを変更してみます。
ほとんどのカメラは、いずれかのダイヤルを回すことで変更できるようになっているはずです。
これはNikonのZ30というカメラの例。カメラ前面と上部にひとつずつダイヤルがついています。
ダイヤルの個数と位置はカメラによりますが、シャッタースピード優先で変更できるのはシャッタースピードだけなので、とりあえず回してみましょう(笑)でも、一番確実なのはマニュアルを見ること。「Nikon D7500 マニュアル」のようにメーカー名、型番、マニュアルと検索すればマニュアルが出てきます。
設定値の決め方
最後にシャッタースピードの決め方です。
もし、難しいことはわからない!という場合は、1/320に設定してみてください(笑)個人的にバスケ撮影のシャッタースピードの限界はこのくらいかなーと思っています。詳しくはこちらの記事に書いていますので参考にしてみてください。
体育館ではF値4〜5の一般的な望遠ズームレンズの場合、1/400〜1/200が限界かなと思います。屋外など明るい環境ならもちろんもっと上げることができます。ちなみに、F値1.8〜2.8の明るいレンズであれば体育館でも1/500より速く設定できますので、興味がある方は中級編の記事を読んでみてください^^
以下は適切なシャッタースピードの探し方になります。上にも書きましたが、わからない場合は1/320で撮ってみてください!
- 135mmくらいまでズームする*2。下の写真のようにレンズの焦点距離を135mm付近に合わせます
- シャッタースピードを1/500に設定
- 試しに1枚撮ってみる
- 暗ければシャッタースピードを下げる(1/400→1/320→1/250と下げていく)、明るさが十分ならシャッタースピードを上げてみる
- 3,4を繰り返す
こうやって、その日の環境でどこまでシャッタースピードを下げる必要があるかを確認します。F値4〜5くらいの一般的なレンズの場合、好条件だと1/500で撮れることもあるかもしれませんが、基本的には1/400〜1/200くらいになると思います。
私の主観が入りますが、ミニバス・バスケ撮影の目安としては
1/800:撮れないシーンはない。全体的にシャープに写る*3
1/500:大体ブレずに撮れるが、場合によっては少しゆるめの絵になる
1/320:少しブレることが多いけどスマホだし全然許容範囲
1/250:ブレることが多い
1/200:動いている足元やボールはほぼブレる
写真の明るさとシャッタースピードの加減はお好みがあると思うので、自分でバランスを見ながら調整する必要があります。また、1日の中でも撮る場所、時間帯、天候、暗幕の状況で変わるのでこまめに調整が必要です。あまりこまめに変更するのも大変なので多少明るさにムラができてしまうのは気にしないのがおすすめです。
シャッタースピードを気にしながら撮るうちに、こういうシーンはこのくらいのシャッタースピードで撮れるという感覚がつかめるかなと思います。
子どもの表情をアップで撮りたいとき
動きが少ないシーンで表情を撮りたいときは、シャッタースピードを1/200くらいまで下げるのがおすすめです。
アップにすると焦点距離が長くなる→F値が上がる→暗くなるため、シャッタースピードを下げて明るさを確保すると良いと思います。
以上でシャッタースピードの設定はおしまい。正直、明るさとシャッタースピードのバランスを取るのがとても難しいです。
次はオートフォーカスについて書いてみようと思います。
中級編や上級編で書いているような明るいレンズを使うと、とても簡単に綺麗な写真が撮れるようになります。
◇◇◇撮影代行はじめました◇◇◇
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